おはようございます。
いつもありがとうございます。
昨日は「強風によるIRSアラインの懸念」をお話しました。
強風で思い出したことがあるのでちょっとお話しますね。
皆さん、風見鶏ってイメージ湧きますか?

これは常に「風の方向」を向いていますよね。
飛行機って同じような形してませんか??
そうなんです、飛行機は風見鶏なんです。

パイロットとして運航する上でも、飛行機には「風見鶏効果」っていう厄介な問題があります。
たとえば横風での離陸滑走中、飛行機は「風の方向」を向こうとします。
例えば左斜め前方から風が吹いていると、機首は「左」の方向に向きます。
それを抑えるためにパイロットはラダーで機首を正面に向け、引き起こしまで滑走路を逸脱しないようにコントロールしているんです。
放っておけば飛行機は風上の方に滑走路からはみ出てしまいます。
風が強くなるほどこの「風見鶏効果」は強くなります。
こんな話を聞いたことがあります。
猛烈な勢いの台風が通過中の沖縄で、ちょうど悪い方向から風が吹いた時、駐機中の飛行機がその場でグルっと回転して風の方を向いてしまった、というお話。
幸い周辺には障害物がなく、翼が接触することもなかったと言いますが恐ろしい話ですね・・・
台風対策として、各社飛行機に燃料をたくさん積んで「重く」しておく、なんていう手順もあります。
全て格納庫に入れられたら良いですが、基本旅客機は「屋外駐車場」ですからできる限りの対策をして台風を乗り切っているんです。
大きな尾翼は各社のアイデンティティを主張する「広告塔」の役割もありますが、これが生む「風見鶏効果」もなかなか厄介な存在ですね。
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