おはようございます。
いつもありがとうございます。
昨日はIRSの誕生と、自機位置の算出についてお話しました。
ジャイロと加速度計ってすごいですよね!
今日はこのIRSに「自機位置」を認識させるためにどうやるのか?を解説します。
まずは、飛行機がゲートにいる間「アライン」という作業をしています。
この「アライン」作業、とっても重要なんです。
3軸ある加速度計が水平面を算出したあと、ジャイロ(IRUはレーザージャイロを使用しています)が地球の「自転の方向」を感知します。
地球は球体なので、緯度によって単位時間あたりの移動量が変化します。赤道付近では最大ですね。一定時間をかけて、IRUは自機の「緯度、機種方位」を算出しています。

そして、パイロットはFMCで現在の「緯度、経度(経度は上記作業では算出不可なため)」をIRSに教えてあげます。
皆さん、空港のスポット番号の下に緯度経度が書かれているのを見たことがありますか??
といっても旅客ターミナルではなく、パイロットがスポットにブロックインする時に見る「スポット表示」付近です。

良い写真がなくてすみません💦
あの値をFMCに入力してアラインをしていました。
現在はGPSポジションを入力しますが、仮にGPSが装備されていない(or 不具合がある)場合はこのスポット番号下の緯度、経度が役に立ちます。
約10分程でアラインが完了すると、飛行機は自機の正確な位置をはじめ、コックピットの計器に必要な航法情報を表示できる状態になるんです。
昨日の話題で、「大韓航空007便撃墜事件」について触れるコメントをいただきました。
陰謀説含め様々な憶測がある当該事故ですが、事故原因はこのアラインやINSの誤差と言われています。仮にGPSが発達している時代ならば(もしINSが主要因であれば)防がれた事故であったのもしれませんね。
明日はアライン作業を邪魔する存在についてお話します。
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