おはようございます。
いつもありがとうございます。
昨日はHACが導入した新しい「LPV」という進入方式を紹介しました。
日本の空港には、様々な進入方式があります。
そこで今日から少しずつ、現在設定されているメジャーな進入方式を紹介していきましょう。
正しくは「計器進入方式」といいますが、「視界が悪い状態でも航空機の計器だけを頼りに進入を継続して良い限界高度と視程」がそれぞれ設定されています。
今日からまず紹介するのは、地方空港の片方の滑走路や主要空港でもいまだにバックアップとして設定されている「VORアプローチ」です。
その前にVORとは何か、ちょっと説明します。
VORとはVHF Omni-directional Radio rangeの略で、簡単に言えばこの装置からどの方向に飛行機がいるのかを教えてくれる機械、という感じです。
その昔NDBというものもあったのですが、これはいわゆる「電波灯台」のような役割でした。精度が悪くホーミングしかできない(VORはトラッキングできる)ので、現在日本では絶滅危惧種です。日本ではかなり削減されて現在11箇所しかないですね。
(ホーミングとトラッキングの違いは・・興味がある方はググってみて下さい)
一応場所を紹介しましょう。
明野
父島
八戸
硫黄島
鹿屋
キャスナー(座間)
南鳥島
日光
新立川
十勝
徳島
普通の電波塔のような形なので、お近くなら是非見つけてみてください。ほぼ自衛隊が使っているような感じですね。
話をVORに戻します。さてこのVORに飛行機との距離測定機能を持たせるDMEという装置を組み合わせると、この無線装置に対しての「飛行機の位置」(方位と距離)が判明します。
この無線装置をVORDMEといいます。また軍事用に開発されたTACANという無線施設も同じ役割を持っていて(厳密には民間機はTACANの距離機能だけを使っています)、日本の空港にはVORDMEかVORTACが設置されていることが一般的です。
その他航空路用にVORだけのもの、DME機能だけのもの、TACANだけ、VORTAC色々あります。皆さんの家の近くにもあるかもしれませんね。
形はなかなか特徴的です。空港でもよく見かけます。
こちらは本州最南端、和歌山県串本町(潮岬付近)にあるVORTACです。(KEC)

ではこのVORDMEを使ってアプローチする方法を、明日はご紹介します。
Hide
コメントを残す