
おはようございます。
いつもありがとうございます。
もう少し詳しく見てみると、FL370で巡航中に両パイロットが眠り、降下しないままFMC(飛行制御コンピューター)に入力された空港上空まで来て、オートパイロットが自動的に外れた音で起きた、というものです。
ちょうど深夜便で最も眠気を催す時間帯であることを考えると、両パイロットが寝てしまったことも事実かもしれません・・
パイロットの直前の勤務はどうであったのか、疲労は蓄積していなかったか?
客室乗務員はなぜ連絡をしなかったのか?
特に客室乗務員が定期的に連絡をするか、降下しない飛行機に違和感を感じていれば防げたかもしれませんね。
しかし、眠気というものはなかなか手ごわい訳でして・・・
特にこの深夜時間帯、WOCL(Window Of Circadian Low:深夜 0200~0600)という時間帯です。

身体的な眠気が最高潮となり、パフォーマンスが最低となる時間帯と定義されます。
抑えきれない眠気って、皆さん誰でも経験されているのではないでしょうか?
「体内時計」はほぼ24時間周期で動いているのですが、パイロットのように不規則な時間帯を勤務する仕事はこの「体内時計」をなかなか調整できません。
このパイロット二人ももしかすると、この勤務の前にかなり不規則で厳しいフライトを行っていたのかもしれませんね・・・本当に他人事ではないと思います。
システムに居眠りを防止する機能はないのか?とも思いますよね?
最近は自動車運転においても「居眠り検知機能」を売りにしたグッズや装備が出回っています。

実は旅客機でも例えばB744の時代でも、 Pilot Alert Systemというものが装備されていたそうです。飛行機版「居眠り防止」機能です。簡単に言うと、長時間スイッチに触れないと警報を発するようなシステムです。
他の長距離旅客機にもオプションで存在するのかもしれませんが、比較的短距離を飛行する旅客機にも今後標準装備が必要かもしれませんね。
私達パイロットが今できることは眠気対策を万全にすること、できるだけこのような勤務に備えて休養、睡眠を充分にとること、客室乗務員と連絡を定期的に取ること、ぐらいかと思います。
今回のインシデントは皆さんにとっては恐ろしい話かもしれませんが、前ではあらゆる眠気対策をしながら何とかこの「WOCL」を乗り切るために頑張っていますので、深夜便はゆっくり寝てくださいね!
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