巡航高度は争奪戦

Morgenrot – 現役パイロットによる航空のお話 – DMMオンラインサロン現役の国内航空会社旅客機で機長を務める代表と、副操縦士によるオンラインサロンです。 飛行機の不思議や豆知識、パイロットのマネージメント、危機管理、運航の現場の裏側など航空ファンにはたまらない内容をお届けします。lounge.dmm.com

おはようございます。

いつもありがとうございます。

ちょっとパイロットの話題から離れまして・・・(後日またお話します)

先日、トリプルセブンさんから次のようなご質問をいただきました。

トリプルセブンさん、いつもありがとうございます!

「ほぼ同時刻に同じ空港を出発し目的地が同じ2機の飛行機の巡航高度が違う」理由について書いていただけると嬉しいです。むしろ違うのが普通ですか?

他社便が同じ時刻に同じ目的地に向かう情報、というのは私達はあまり知りません💦

しかし、例えば目的地までの管制承認をもらうとき、ほぼ同じ時刻でリクエストしている他社機がいると「そうか、向こうも同じ時刻出発かぁ」なんて思います。

そしてご質問の件ですが、例えば私の便がFL350で巡航する予定であるとしましょう。

会社によって、また機種や重量、パイロットによって同じ目的地でも巡航高度の選定は異なります。

それを前提に持っていてください。

今回はたまたま他社機もFL350で巡航するとします。

(ちなみにFL(フライトレベル)の説明はこの過去ブログから。)『答えは・・・日本で一番高いあの山』おはようございます。 昨日の問題、皆さん考えて下さってありがとうございました。  さて、昨日の問題の答えですが・・・・ 日本一の山、富士山の高さは・・・皆さん…ameblo.jp

たまにこういうことを管制官から言われます。

「Your requesting altitude is  occupied.How about  FL330 or FL370?」

つまり「あなたの予定高度は使えませんので他の高度を選んで下さい」と言っています。

なぜこんなことを言われるのか??

以下の理由です。

①同じ目的地に向かう飛行機との前後間隔が狭く、先に希望高度(今回FL350)を取られてしまった場合

②目的地に限らず同じ「方向」に向かう飛行機がいて、自分と同じ「航空路」を使うので、FL350での前後間隔の調整ができない場合

①の場合、例えば適切な前後間隔を取れる場合は逆に言うと希望高度(FL350)を飛行できます。しかし同時刻、同目的地だと大体は「早いもの勝ち」ですね・・・

違う高度で巡航し、両機接近したまま目的地に近づいてくると管制官から「順番付け」をされて、前と後ろに並ぶことになります。

②の場合の他、例えば自分が飛行していて後ろから「速い」飛行機が迫ってきた場合かつ、相手機のほうが遠くまで飛行する場合なども「FL350を譲れ」というような管制指示があったりもします。

例えばFL350はスムーズで、FL330やFL370だと揺れるような状況だと何とかしてFL350を飛びたいのでまさに争奪戦になります。

ということで、トリプルセブンさんのご質問の答えは

「前後間隔を設定できない場合は違う高度を飛ぶということになります。

しかし、会社やパイロット、機種、重量によっても元々巡航高度が違うこともあります。」

となります。

巡航高度は話し出すととても奥が深いので今日はこのあたりにしておきます。

巡航高度の選定についてもこんな背景があることも知っていただけたかと思います。

少し難しい話なので、もしわからないことや質問があればいつでも言ってくださいね!

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