積乱雲の周辺も要注意

Morgenrot – 現役パイロットによる航空のお話 – DMMオンラインサロン現役の国内航空会社旅客機で機長を務める代表と、副操縦士によるオンラインサロンです。 飛行機の不思議や豆知識、パイロットのマネージメント、危機管理、運航の現場の裏側など航空ファンにはたまらない内容をお届けします。lounge.dmm.com

おはようございます。

いつもありがとうございます。

昨日は月刊エアラインの連載に関し、たくさんの方から激励のメッセージを頂きました。本当にありがとうございます!

毎月2ページほどですが連載させていただきますので、またお時間のあるときに読んでみてください。電子書籍(Kindle)でも可能なようです。

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さて先日は「積乱雲」の雲の中は恐ろしいほどの上昇気流が発生していることをお話しました。

今日はその「積乱雲の周辺」がなぜ危険かをお話します。

次の図を御覧ください。

これは積乱雲の周辺の風の流れをわかりやすく表しています。

上空でも積乱雲の周辺は風向、風速がが乱れているので大きく迂回して飛行します。

そして最も危険なのは「地上付近」なんです。

地上付近では上昇気流と下降気流が入り乱れ、風向も急変します。

そして雹(ヒョウ)や強雨、雷

気温や気圧の急変もあります。

上空と比べて「低速」で離着陸する航空機にとって、この変化は致命的です。

図にある「Wind Shear」というのは風向風速の急激な変化のことで、この気象現象があるときは原則的に飛行機の離着陸を見合わせることもあります。もっと激しいものは「マイクロバースト」といいます。

空港のレーダーや機上レーダーでも感知できますが、その「前」にこんな積乱雲が空港周辺に近づいている時は離着陸しないことが重要です。

この積乱雲ですが、最盛期は約30分ほどと言われています。衰退期に入ると徐々に気象現象が落ち着いてきますので、積乱雲の移動と合わせても空港に与える影響は1時間ほどと考えられます。

私がフライトしている時も運悪く着陸時間帯に積乱雲が目的地空港やその周辺に接近した時があって、混雑空港ということもあってその時は他空港に目的地変更(ダイバート)を行ったこともあります。

まだまだ積乱雲の発生については予測精度が低いため、突然の待機や目的地変更が発生することもあるのが夏の特徴です。

改めて、まだまだ自然には勝てないと思う瞬間でもあります。

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