おはようございます。
いつもありがとうございます。
最近、燃油サーチャージが上がりましたね。
航空会社もどんどん高くなる燃料の節減には積極的で、CO2を減らす取り組みなど最近流行りのSDGsの考え方からも推進している課題の一つです。
上空を飛ぶ時にはなかなか燃料節減は難しいです。
機内の搭載品を減らしたり軽量化することで多少の効果はありますが・・・
一番燃料節減に効果的なのは、「地上」です。
特にTAXI中(地上移動)は、極端な話離陸前は滑走路直前までトーイングカーで引っ張っていってもらえたら一番の燃料節減ですし、着陸後も誘導路でエンジン停止してトーイングカーでスポットまで行けば良いのです。

なぜそうできないのか?
一番の理由は混雑でしょう。滑走末端に数機分のそんな作業ができる広大な場所があれば別ですが、現在のところそんな空港はありません。
加えて、エンジンを始動してからしばらくは「低回転で慣らし運転」が必要です。
朝起きてすぐ全力疾走はできませんよね、それと同じです。
同じように、着陸後も混雑の問題と、やはり高負荷のかかったエンジンをcool downさせる時間が必要です。
ではどうすればよいか?
現在行われているのは、「Single Engine Taxi」というものです。
よく着陸後に行われていますが、私がアメリカに行ったときはデルタは離陸前にも行っていました。
どういうものかというと、「エンジンを1つ停止してTAXIする」という方法です。
地上を移動する程度だと、エンジンは1つで充分です。
着陸後エンジンのcool downを行った後、一つのエンジンを停止します。片方のエンジンでTAXIするので、作動しているエンジン側にハンドルを切らなければなりませんが普通に地上移動が可能です。
皆さんが搭乗されているときも、「あれ、エンジン1つ停止したかな?」とお分かりになるはずです。
なぜ日本で離陸直前までの「Single Engine Taxi」をしないのかというと、定時性の問題と混雑、そしてエンジンスタートが仮にできなかった場合(不具合)には再度ゲートに戻らなければならない、など手順が確立されていないことが挙げられると思います。
しかしSDGsの観点から、今後おそらく大空港では離陸前までの「Single Engine Taxi」も導入されると思います。(航空会社によりますが)
現在のところ地上走行時の燃料節減はこの「Single Engine Taxi」が主ですが、最初にお話した「離陸直前まで、あるいは着陸直後からトーイングカーを使用する」取り組みは非常に有効であるため、将来実用化されるのではないかと期待しています。
今日は「Single Engine Taxi」についてお話しました。
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