おはようございます。
いつもありがとうございます!
昨日皆さんの「揺れ」についてのご経験やお考えをお聞きしましたところ、コメントをたくさん頂きました。コメント下さった方、本当にありがとうございました!
皆さんのコメントについて取り上げさせていただきますので、「揺れ」に対する理解を深めていただければ嬉しいです。
まずはあやあやさんから頂いたコメントです。いつもありがとうございます!
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GW初日に羽田空港が宮崎空港に移動する際西日本の上空で大きな揺れを経験しましまた。
フライトレーダー24で飛行ルートを確認して、アメダスの画面と比較をしたところ降雨量の少ないルート(=積乱雲の少ないところ?)を飛んでいました。
そこで疑問なのですが、このような時はどの飛行機も影響の少ないルートを管制に希望すると思うのですが、希望ルートはだいたい承認されるものなのでしょうか?
よろしくお願いします。
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GW初日は確かに天気が悪かったですね、4月29日の天気を見てみましょう。

前線を伴った低気圧が西日本上空を東進していて、これに伴う雨雲は次のようになります。

特にこんな日だと、関西以西は発達した積乱雲も発生しているので、巡航中、降下中ともに大きな揺れが予想されます。
この雨雲レーダーの図にある「黄色や赤の部分」は特に「乱気流」が激しいので、もし自分たちの進む方向に(飛行機にもレーダーが搭載されています)この「濃いエリア」があればもちろん避けます。
避ける方法は2つあります。
まずは飛行前のフライトプランの段階で、通常と異なるルートを考えて雨雲の影響の少ない飛行ルートを予め承認してもうらう方法。
ただし承認に時間を要するため、通常は次の方法をとります。
もう一つの方法とは、飛行しながら「雨雲の濃いところ」を避けるために管制にリクエストしながらフライトするものです。
例えば旅客機の正面に積乱雲があるとします。そういった場合は基本的に「風上」に充分な間隔をとった進路をリクエストします。

(AIM-Jより)
CB=積乱雲です。
航空機のレーダーにはこのように写っています。一番上の図だと、ピンクの実線が予定のルートです。
今はそれより南側のHeading(進路)=Heading250をリクエストしていて、予定の経路よりは南側を飛行しています。
この図によると、積乱雲から風上にしっかり避けていますね。
もしこんな積乱雲に入ってしまったら・・・考えたくないですが、ただ揺れるだけでは済まないでしょう。
管制官もできるだけ進路変更リクエストを承認してくれますが、このルートを飛ぶどの飛行機も同じようなリクエストをすれば通信も混雑しますし、特定の空域が大混雑します。
パイロットは、手前から進路変更をリクエストしたり、風下側でも大きく積乱雲からは距離を取る進路をリクエストして、必ず大きな乱気流を避けて飛行します。
日本の管制は優秀なので、ほぼ全ての進路変更リクエストに応えてもらえます。
これが中国とかになると・・・軍事演習空域もあって全然承認を貰えないケースもあります。
積乱雲は最も避けなければならない天候の一つです。
避けたとしても、こんな日は必ず大きめの揺れが予想されるので、乗客の皆さんはシートベルトをしっかりと締めて我慢していただきたいと思います。
明日もまた昨日頂いたコメントを元に、「揺れ」についてお話していきます。
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