おはようございます。
いつも読んでくださりありがとうございます。
今日は「高度計の仕組み」について簡単にお話したいと思います。
わかりやすくするために、日本国内運航での話とします。
まず、飛行機の高度計ですが、詳しく言うと「気圧高度計」です。
GPSを使っているのでは?と思うかもしれませんが、GPSは横方向の精度に比べて縦方向の精度は劣るという事実があります。よって高度計には使用していません。
原理を簡単に説明すると・・・
高度があがると気圧が低くなりますよね。
エレベーターに乗っていると耳がツンとしたりする、まさにあれです。
その「地上から離れたら離れるほど気圧が低くなる」原則を活用したのが「気圧高度計」なんです。

これが実際の高度計ですが、文字盤の左右に[mb]とか[IN.Hg]とか書かれていますね。
飛行機が地上にいる時、このメモリを現在の地上気圧に合わせることで、実際の地上での高度が表示されることになります。
いちいち面倒だと思いますが、最新の地上気圧に合わせないと、周辺の障害物との間隔を把握することができず大変危険です。
地上から得られる最も重要な情報の一つ、といっていいでしょう。
この高度計の場合だと、現在の地上気圧が1015HPaなんですね。
だからその空港がある場所の高度、500feetが表示されているということなんです。
この高度計の運用を、「QNH運用」と言います。覚えておいてください。
空港では定時に空港の天気を報じていますが、そこには必ず「QNH////」と、現在の空港の地上気圧が書かれています。
つまり、高度計の「補正値」です。
ちなみに、標準大気は29.92inHg=1013.250hPaです。
日本国内やアメリカの航空業界では、水銀柱の高さを示す水銀柱インチ=inHgを単位として使用しています。
ちなみに、今現在の羽田空港は30.16inHgということで、少し高気圧寄りですね。
このように、空港で離着陸する場合は「各空港の最新の高度計補正値」を入手して高度計を設定しているということを知っていただければ、と思います。
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