
おはようございます。
いつもありがとうございます。
さて、今日から何回かに分けて後方乱気流についてお話したいと思います。
まず、後方乱気流とは何か?
別名ウェイクタービュランスともいいますが、「先行機のジェットブラスト(排気)や飛行中に翼端から発生する渦流(翼端渦)による気流の乱れ」ということができます。
つまり、他機の後方を飛んでいるとその飛行機によって乱された気流の影響を受け、自分の飛行機が揺れてしまう現象です。
「なんだ、大したことないんじゃないか?」と思われる方、大きな間違いです。
これで墜落した飛行機もいるぐらい、とても恐ろしいモノなのです。
今日から何回に分けて、この「後方乱気流」について説明していきます。
まずは1つ目の要素である「ジェットブラスト」です。

ジェット機のエンジンは、後方にとても強い噴流を発生させます。
そのすごさが分かる動画を見つけました。
以下のYoutubeリンクを見てください!⇓
尋常じゃない風圧で人が吹き飛ばされていく。。。www.youtube.com
ここはとても有名ですね。
でも危ないのでこんなことはやめてくださいね💦
このジェットブラストは、上空で後ろを飛ぶ飛行機にとって大きな脅威になります。
ちなみに、このような離陸推力時にエンジンブラストが後方に及ぼす影響の範囲はとても広いのです。
A380だと離陸時は後方400Mでも時速60KMほどの強風です。
離陸時だけではなく、エンジンがアイドル付近であるTAXI OUTする時であっても注意が必要です。
これもなかなかいいYoutubeが見つかりました。是非御覧ください⇓
Jet Blast at SeaTac: Dollies vs. Catering TruckComments are back.www.youtube.com
ほぼミニマムスラストでもこのように強風が吹いていることを理解していただけたか、と思います。
私達パイロットもTAXIするときは、後ろの整備さんやグランドスタッフに強いジェットブラストで怪我させないように気をつけてTAXIしています。
ジェットエンジンが後方に与える影響は思ったよりすごい、と感じて頂ければそれで今日のお話は成功です。
明日からもう一つの要因、翼端渦について詳しくお話します。
航空力学が絡むので、とても簡単に簡略化して説明しますのでよろしくお願いします。
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