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さて、今日は皆さんが気になるであろう「離陸の方法」についてお話します。
その前に知識として一つ。
離陸前に一度エンジンパワーが出て、少し経ってから最大出力になる様子は皆さんよくご存知だと思います。
理由としては、ジェットエンジンは低回転ではなかなかレスポンスが悪いというか、スラストレバーを押しても回転がなかなか上がりません。
ですので、離陸前に40〜50%程度の回転数まで上げてエンジンを安定させたあと、離陸パワーとしています。
では離陸方法ですが、大まかに分けて3つの方法があります。
①Standing Takeoff(ボーイングの呼称)
滑走路上で停止し、ブレーキをかけながらエンジンを安定させるために40〜50%程度までスラストを足します。安定したことを確認してブレーキを離し、離陸パワーまでスラストを上げます。
滑りやすい滑走路や横風が強い時の方向維持に効果的とされています。
②Rolling Takeoff
滑走路に入ったあと(入りながら)停止せずに40〜50%程度のスラストとし(この間ブレーキは踏まないので飛行機は動いています)安定を確認したら離陸パワーにする、という方法です。
ボーイングはこの方法を推奨しています。デメリットは離陸滑走距離が増えることですが、その影響はNeligible(無視できる)と言っています。
③Static Takeoff
これは会社ごとに設定されていますが、「離陸滑走路長に余裕がなくできるだけ離陸距離に余裕を持たせたい」場合です。
方法は、離陸パワー(MAX)になるまでずっとブレーキを踏んでいます。飛行機は前に行きたいと言わんばかりにブルブル振動しています。
そして離陸パワーが出揃ったところでブレーキを一気に離すことで、「ロケットスタート」します。
私は石垣で何度か経験があるぐらいです。お客様としては驚かれると思いますが、それだけ安全係数を考えたオペレーションだと思って頂ければ、と思います。
③は珍しいですが、大体①か②が主流です。管制の状況やパフォーマンス、気象状況なども考慮してこのいずれかの離陸方法をパイロットは選択している、と考えてください。
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