おはようございます。
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今日は、「離陸後フラップはいつ収納しているのか?」という疑問に答えます。
離陸時にフラップが必要な理由は昨日説明しました。
では、いつまで必要なのか??
一般的に、最近の旅客機では対地3000Feet(914m)からフラップを上げる(収納する)段階に入ることが多いです。

対地3000Feetから機首を下げて加速フェーズに入り、「このスピード以上だとフラップを上げて良い」という速度がコックピットのPFDという計器に表示されます。
そして段階的にフラップを上げていき、FLAP UPまで完了する、という感じです。
ちなみに、フラップには限界速度があります。
先日、「深いフラップほど低速で飛行ができる」といいましたが、それだけに逆の「高速域」では構造上耐えられなくなっていきます。
離陸後に加速をしながらフラップを上げていく段階でも、各フラップごとに「上限速度」が決まっているので、「下限速度以上、上限速度未満」の速度でフラップを1段階ずつ上げなければなりません。
フラップが上がり切る=フラップを完全格納した状態ならば、上限速度も巡航時の速度まで使えるようになります。
FLAP UPすると、10000Feet以下は250KTまで、という制限がありますので(日本の場合、しかも進入管制区が設定されている場合ですが説明省略)、250Kt未満で飛行します。時速にすると463Km/hとなります。
このフラップを上げていくフェーズ、加減速によるマイナスGとプラスGがかかるので、私個人としては極力その体感Gを減らしたいなーと思っています。
お客様の中でも特に飛行機が苦手な方は、このG変化が嫌な方が多いのです。
この時はすでにオートパイロットを使用している場合が多いのですが、どれだけオートパイロットを駆使してターンや加速速度を調整するか、考えながらフライトしています。このフェーズは実は手動操縦のほうがスムーズにできるような気がします。
ということで今日は、離陸後のフラップ格納についてお話しました。
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