バージェン航空301便についての考察

おはようございます、今日は以下の事例を取り上げてみます。バージェン航空301便墜落事故 – Wikipediaja.wikipedia.org

あまり有名な事例ではありませんが、Pitot管の閉塞がどのような影響を与えるのか考えさせられる事故です。

これも先日お話したとおり、後々判明した事故原因は「Pitot管の閉塞」です。

ハチが巣を作ったため、と書かれています。

Pitot管の閉塞について考えてみましょう

動圧(対気速度)=全圧ー静圧

という関係を先日説明しました。

完全閉塞ということは、地上の気圧のままということです。

地上では加速しても対気速度表示は0のままです。

そして静圧つまり外気圧は高度が上昇するに伴い低下していきます。

引く「静圧」値がどんどん下がる結果、「動圧」(=対気速度)は高度が上がるに連れてどんどん大きな値になっていきます。

そう、高度計のようなものです。

しかし、これが部分閉塞という話になると少し異なります。

空気の流入量が減少するわけですから、閉塞した速度計は正常な値より遅い速度を表示します。

そのまま上昇していったところで、低高度では閉塞した側と正常側の速度差は大きく変わらないように思います。

これらの2つのことから、この事故では

・離陸時は部分閉塞で、左右差はあったもののある程度の速度を示していた

・上昇に伴い完全閉塞となってしまい、閉塞時の全圧が保存されてしまった結果上昇に伴い速度上昇の表示に転じた(つまり高度計と同じような表示になった)

ではないかと考えられます。

(※あくまでこのwikiだけを見て考えた私の私見です)

この事故では機長が混乱をし、他のパイロットの助言をきかずパニックになった結果事故となってしまいました。

書かれている通り、Overspeed WarningとStall Warningの両方が鳴動する状況はパイロットは混乱します。

現在ではどうしているのか?

エアバスもボーイングも、「Airspeed unreliable」という手順を記憶して実施するようになっています。

飛行フェーズに合わせてピッチとパワーを所定の数値に合わせることで、とりあえず失速させないようにしてからトラブルシュートを行いましょう、という手順です。

また、従前から離陸中にこのように速度差があった場合はRTOします。

Pitot管の閉塞は、このように虫の侵入のほか、凍結、火山灰なども原因となりえます。

火山灰についてはまたお話しようと思います。

そろそろPitot管に代わる新しい対気速度計が開発されないか?と思っていますが・・・Pitot管のトラブルについてはまだまだ考察していきます。

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