エールフランス447便墜落事故 – Wikipediaja.wikipedia.org
おはようございます、今日はこの件についてお話します。
私達パイロットが事故を研究するのは、その事故の原因を考え自分たちが二度とその悲劇を起こさないために個々が対策を行うためです。
ご覧になる方は不安になられるかもしれませんが、現在の航空業業界の安全の成り立ちを説明することで安心材料を増やしていただきたいとの思いがあります。
さて、この事故は非常に有名です。
原因はやはりPitotの凍結ですが(このPitotについても過去に問題があったもののようで、交換予定だったようです)、右席の副操縦士がずっとSide Stickを引き続けています。
もう何を信じていいかわからずパニックに陥っていたことが伺えます。
こちらに分かりやすい動画がありましたので参考にしてください。Vol AF 447 – Rio-Paris – animationReconstitution des 4 dernières minutes par les experts du 2ème rapport d’expertise. Sujette à discussion…..www.youtube.com
この事故は、エアバス特有のロジックが悪い方向に働いた事故でもあります。
・Side Stickは左右で機械的にリンクしていません。
操縦桿ならば右席の操縦感を引けば左席も動きますが、Side Stickでは動きません。
この右席副操縦士は、ずっとSide Stickを引っ張り続けました。左席が操縦を交代すると言っても(その言い方も曖昧であったというエラーはあります)、ずっと引き続けました。
エアバス機では、飛行機の動きはSide Stickの左右の入力が合計されます。
それだけ左がSide Stickを押しても、右がそれだけ引いていれば入力はゼロになります。
右席が何をしているのか、左からはわからないのです。
「Dual Imput」と言いますが、最も避けなければならないエアバス操縦のコンセプトの一つです。

続きはまた次回に書きます。
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